旧帝大中退Fラン薬学部生の日常

25歳Fラン薬学部生の日誌です。社会不適合者の日常をつらつらと綴って行こうと思います。

時代遅れのクライマックスシリーズ批判をしてみる件

今日はパ・リーグCS第5戦。

心境的にはソフトバンクに勝ってほしいからウイリアムヒルで日ハムの2点差勝利に賭けた。ソフトバンクに賭けたうえでソフトバンクが負けたらイラつくから,日ハムに賭けたのはドゥリーーーーームを掴むためというよりもソフトバンクが負けた時のためのストレス軽減の意味合いの方が強いかも。

 

2回裏に4点入れてさすがにこりゃ勝っただろと思ったら7回に3点入れられて、でもビデオ判定で4点が3点で済んだからまだ有利だと思いきや8回に中田にソロ打たれて同点にさせられて,でも引き分けで済めばCS突破だからこのまま行くのかと思いきや11回に2点入れられて終戦。

日ハムが11回に2点入れてくれたおかげ400円が1000円になったからまぁそれはそれでいいんだけどソフトバンクは一気に追い込まれたかな。この流れは4年前の2010年とまったく一緒。

今年の鷹の祭典のユニフォームが赤色って発表があった時、2010年に初優勝した時と同じ色で縁起がいいみたいな報道があったけど、(http://mainichi.jp/sports/news/20140326k0000m050037000c.html)、2010年はレギュラーシーズンで劇的な優勝したもののCSで3位のロッテに負けたからむしろこの年の色なんて縁起悪いだろと思ったけど,今年はレギュラーシーズンで劇的な優勝の仕方をしたという再現だけでなくCSで3位チームに敗退という余計なところまで見事に2010年の再現が起きようとしている。

 

自分は今のCSシステムに反対派だから日ハムが日本シリーズが行くことに全く釈然としないし,好きか嫌いかで言われたら嫌いな部類に入る巨人が昨日CSで阪神に負けたけどもだからといって虚塵ざまぁってなるよりかは巨人かわいそうにって感じになるし、好きか嫌いかで聞かれたら好きな部類に入るであろう阪神日本シリーズに出ることもやっぱり釈然としない。

だからCS突破して胴上げもビールかけもしなかった阪神の判断は好感が持てた。07年に2位の中日が巨人相手に突破したときも落合がCS反対派というのもあって「優勝はあくまで巨人」と胴上げもビールかけもしなかった。

ちなみに2010年にシーズン3位からCS突破したロッテは胴上げもビールかけもしてた。個人的には40年間もレギュラーシーズン1位から遠ざかってるくせにCSでいいとこどりしてるロッテには好感が持てない。まぁこれも別にロッテが悪いわけではなくてCSという制度のせいでそう思ってしまうんだけども。

 

さすがにパでプレーオフが始まって11年,セで導入されて8年もたつと世間でも受け入れられてきたのかCS反対派ってのは少数民族になってしまったように感じる。「CS反対」とか「CS 批判」でググっても数年前に書かれたページばっかになってるし、2chでも反対派というのはなんだか叩かれがちな気がする。

 

CS賛成派の主な主張は

①CS争いにより消化試合が少なくなり盛り上がる

②興行的に成功している

ってのかな。

①はまぁたしかに消化試合が少なくなることは否定できない。CSがなければどこかのチームが独走状態に入った場合その時点で全てがほぼ消化試合になる。CSがあれば首位のチームが独走状態になっても3位争いが団子状態ならば3位争いに絡んでるチームの試合は消化試合にはならないから結果的にそれは興行的成功につながる。

 

でも結局これは弱者の理論でしかなくて,強豪チームにとっては全くメリットがないシステムだろう。

今年のパリーグソフトバンクオリックスが最後まで首位争いをしていたからCSがあろうとなかろうとこの2チームは消化試合はなかった。

そしてソフトバンクはリーグ優勝したにもかかわらず敗退して日本シリーズに行けなくなるというCSのデメリットを被る可能性が今非常に高くなってる。

こういうとホーム開催権で金は全部球団に入るし1勝のアドバンテージがあるんだから十分1位のメリットがあるじゃんと賛成派は主張してくるが,1位の立場に立てばそんなの別になくても日本シリーズにそのまま進出できれば進出したいというのが本音じゃないだろうか。制度上あるからしかたなくやるだけで,たとえ最大6試合満員御礼のドル箱の試合だかと言っても敗退のリスクを伴う以上は首位チームにとってはわざわざやりたい試合ではないだろう。

 

で,プレーオフが導入されて10年,「レギュラーシーズン1位になっても日本シリーズ進出できない」というCSのデメリットを被ったのは2004,2005,2010のソフトバンクと2007と今年の巨人。

CSのデメリットを被ったのがソフトバンクと巨人という2チームだけだから話がややこしい。この2チームはアンチが多い。だからこの2チームがCSで負けたところで残り10球団のファンの反応は「ざまぁ」としかならず、「下剋上見れて最高。CS最高だわ。」ってなるからCSの問題点が浮き彫りになり辛い。そういう人達は自分の贔屓チームがシーズン1位になってもCSで巨人やソフトバンクに下剋上されて日本シリーズに出られない可能性もあるということをわかっているのだろうか。で、たとえそういう事態になったとしてもCSを支持するのだろうか。そこらへんのところがどうなのか気になる。

だから本当にCSが議論されだすのは広島,オリックス,横浜とかのシーズン優勝から遠ざかってるチームがシーズン優勝したうえでCS敗退してしまう時だろう。

ここ10年だとそのチャンスがあったのはパでは去年の楽天と06年の日ハム(19年ぶり)だったんだけどその2チームはちゃんとCSも突破した。

一方ソフトバンクは1位になって敗退が3度もあり「CSに弱い」というレッテルを張られている。

CS賛成派はこういうことに対して「レギュラーシーズンとCSは別物だ」という。しかし,そうはいっても1位チームがCS敗退した場合は2位3位が敗退した時よりかなり叩かれる。例えば阪神は去年まで7年間のCSに4度出場し4度敗退してるが、だからといってそれが「秋の風物詩」と揶揄されることはない。それはレギュラーシーズン優勝チームとして出場してないからだろう。2位3位チームがCS敗退したところでそのことに対して憤るファンというのは少ない。2位3位チームにとってCSは「負けたらしゃーない勝てればラッキー」というものだから。しかし1位にとっては「勝って当然負けたら袋叩き」というもの。CSとシーズンが別物と言いつつもこういう事態になってるのはやはり完全に別物として認識されてないからだろう。だからこういう面でも1位チームにとってはまったくありがたくないシステムだ。

 

今年はオリックスがおしかった。オリックスがシーズン優勝してCSに敗退した場合の世間のCSに対する反応を見れるチャンスだったんだけども。

でもこういうのは事が起きてからじゃ遅いから事前に議論しとくべきだろう。

あと、まれに3位チームが負け越してCS進出した時に「勝率5割未満のチームが日本シリーズにでていいのか」とかいう話になる。まだそのケースは出てないから制度変更に着手してはないけど、そういう事態が起きてから変更しても遅いんだから早いうちに今の欠陥状態のCS制度は変更してほしい。

アベノミクスプロ野球16球団構想を打ち出した時、これならセパの8球団を4球団づつの地区制に分けて地区優勝同士のCSで日本シリーズ進出を争うという今までの歪さがない公平性を保てたCSができるなと思ったけど、なかなか16球団化は厳しいようだ。12球団だとなかなか理想的なCSが実現しにくい。前後期制にするなら台湾シリーズのシステムまねればいいんじゃないかなとか思う。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

 

あと、個人的にはレギュラーシーズンの価値の希薄化が寂しい

今年のソフトバンクの最終戦で優勝決めたことは後世に語りつがれていいレベルなのにね。2010年の西武に3連勝しての逆転優勝も後世に語り継がれるレベルだったのに,CS敗退したせいで語られることほぼはなくなったし,今回も敗退したらあーそんなことあったねって感じになるのだろうか。突破したら語り継がれるんだろうけども。

今日は10月19日。CSなんかなくたって26年前の「10.19」のようなドラマがレギュラーシーズンで作れるってのに,同じ日にCSのせいでレギュラーシーズンのドラマがかき消されようとしてるのはもどかしいね。

ソフトバンクオリックスの優勝争いから蚊帳の外だった日ハムが日本シリーズにでても自分は白けちゃうんだけども。ま、阪神vs日ハムという史上初の非優勝チーム同士の日本シリーズになっても,そうなったらなったで「大谷VS藤浪!!!」という感じでマスコミらへんは盛り上がるんだろうか。

 

とまぁ時代遅れなCS批判を恥ずかしげもなく繰り広げてしまったけれども,なんにしても明日ですべてが決まっちゃう。CS反対派としてソフトバンクには頑張ってほしいものだ。